水車からくり人形
製作
製作の多くは境内にあるからくり仕事処にて行っています。
製作に携わる保存会員は現在15名ほどで、休日や余暇を利用してボランティアで製作しています。
ひとくちに製作と言っても、その内容は人形本体、からくり機構、小道具・大道具、舞台背景、衣装、ナレーション等多岐にわたります。
人形作り
人形作りはいくつかの工程があります。
頭
人形の頭には桐材が使われています。特に本体の動きがある人形では、その重さによって動きが鈍くなることがあるためです。
大まかな大きさのブロックを彫刻して作ります。舞台の中心となる大きな人形では、中を空洞にすることもあります。
彫刻が終われば、塗装をしていきます。まず胡粉を塗り光沢を出し、その上から白や肌色等の顔料で色を付けます。 塗りが終わったものはマジック等で表情をつけていきます。
最後に髪の毛や髭を植えていきます。
胴体
多くの人形は胴体部分にからくりを備えています。そのため、人形作りの大半はここに力を入れています。
からくり製作
人形内のからくり部とは別に、舞台床下では大きなからくりが動いています。水車からの動力を人形を動かすための動力に変換するからくり群です。
歪輪の製作
人形の動きに合わせて、からくりを作っていきます。
過去に使ったものを再利用することも多いですが、理想的な動きを得られない場合、一から作ります。
舞台床上のからくり
人形内部のからくり、床下のからくりとの間、場所で言えば舞台床上にからくりを設置することがあります。
歪輪、間欠歯車と人形をつなぐ
背景
背景の描画は専門の保存会員の役割です。
衣装
人形の衣装は専門の保存会員が制作しています。大体の寸法を計測してあらかたを自宅で縫製しています。 出来上がったものを設置済みの人形に着せますが、人形の多くは製作段階で足を板に打ち付けていますので、袴はその場で縫って仕上げています。